生息分布

日本のイヌワシは北海道から九州の山岳地帯に生息しています。

北海道は1994年の当会合同調査において、日本で初めて繁殖個体群の存在が明らかになりましたが、具体的な生息数などはまだよくわかっていません。四国は過去に生息の記録はありますが、近年はその存在が確認されていません。中国地方は東部で繁殖しているペアがいますが、西部では近年の繁殖記録はありません。九州は現在1ペアしか確認されておらず、繁殖行動は観察されますが、近年まったく幼鳥が巣立っていません。

比較的生息数も多く、繁殖状況も安定していると思われていた中部山岳地帯以北でも、餌不足や開発など人為的な影響などによって徐々に生息域が狭まってきています。

参考:H16年 環境省・希少猛禽類調査(イヌワシ・クマタカ)の結果について