ペア数の減少

1981年の調査開始時は、135ペアのモニターから始まりました。

2013年現在は308ペアを把握し、登録しています。登録ペアの他に、会員が目撃または生息推定しているペアが全国で32ペアと報告されていることから、国内のイヌワシのペア数(生息地の数)は340程度と考えられます(未登録ペアは最大でも40ペア程度と考えています)。

ところが、 1981年に生息繁殖状況調査を開始して以来、1986年に1ペアが生息地から消滅したこと(新規ペアとの交代なし)が初めて確認され、10年後の1996年には消滅数は10ペアとなりました。

さらに20年後の2006年には47ペア、 2013年には99ペアと消滅数は急激に増加しました。2013年現在の有効ペア数は241ペアであることから、約1/3の生息地においてペアが消滅したことになります。

すなわち、ペアの消滅がはじめて確認された1986年以前のペア数340を100%とした場合、現在のペア残存率は70.9%となり(ペア総数の3割も減少)、これらの数値は日本のイヌワシが依然絶滅の危機にあることを物語っています。

参考:事業報告 > 生息・繁殖状況調査報告